50BM8全段差動PP おまけ
ベースとなった中華アンプのトーンコントロール部分を温存して組み込んでいるのは報告済み
ちょっと不安な回路だったのでLTSpiceでシミュレーションしてみた
完成記念に備忘録も兼ねて追記しておく
可変抵抗のモデルを探し出してtrebleとbass用にモデル化
グラフは(Treble,Bass)を(0.1,0.9),(0.5,0.5),(0.9,0.1)の3ケースでシミュレートして周波数特性を重ねたもの
予想通り
・中央部はフラットではなく「きれいな」クロス、、、orz
・さらに、スムーズとは言い難いほど暴れてる
・低域に比べて高域のゲインが元気無さすぎ
・最両端部はフラットじゃなくサプレス気味
中華アンプの当時のレビューで、「BassはいいけどTrebleには触れないほうがいい」ってのがあったけど、、、全くその通り
理想のコントロールカーブにするには若干の回路変更と「めんどい測定/調整」が必須
、、、なので、この変なコントロール特性は忘れて(Treble,Bass)には触らない、、
こととした、、、やんなきゃよかったかも、、
50BM8全段差動PP 中華アンプ合体、、そして完成!
メイン基盤をシャーシに取り付け、磨いたあった真空管リング建てて4本の50BM8を刺した
両サイドの50BM8がリングタワーからはみ出しているのはご愛嬌
もう一台の5.1ch中華アンプから取り出した出力トランスをレイアウトした
大きさ的には丁度いい
けど、(木製の)トランスケースを載せるとトランスの背が数ミリ高いためシャーシから浮いてしまう、、、まっいいか
ケースはシャーシの裏側から木ネジで止める仕様、あんまり気にならない、、かな
シャーシ内基盤の配線つないで音出し確認
おっと、こっちは内緒だった幻の「ジャンクトランス活用版」初号機の写真、、
合体させたのはこれがダメだったから、、、
両方のトランスとも1次側が1箇所断線だったので、SG端子を活用して巻線の半分を繋いだんだけど、、、
、、、しばらく良い音で鳴っていたけどしばらくすると5極部のプレートが赤化
いろいろ調べるとどうもレイヤーショートのようなので即ジャンク箱に、、、
50BM8はとりあえず大丈夫そうだけど、定電流に用いたレギュレータLM317T破損
(定格オーバーで単なるダイオードに成り下がってた)
で、最終的には
NFBをかけると発信ぎみ、、位相補償するのめんどいので無帰還に
だけどさすがペルケさんの全段差動PP回路、素性不明の中華アンプ出力トランスなのに定位がかっちりしていて低音が力強い
50BM8全段差動PP メイン基盤作成
もう一つオリジナルで残したのは、真空管回路兼レベルメーター駆動回路基盤
写真の基盤上側が真空管基盤、下の出っ張りがメーター駆動回路
電源の±12V以外は「グランド」も共有していない、、恐らくグランドループ回避の為
メーター駆動回路は温存するけど、真空管基盤の方は4個の真空管ソケットしか利用しない
そこで、カッターでパタンカットし、ソケットを独立させた
あちこちに白い筋が見えるのはカット痕
ここに空中配線するための4個のラグ板をまずは建てた
で、、
定電流用LM317Tとバイアス調整用半固定抵抗、および初段差動反転管(50BM8三極管部)と差動出力管(50BM8五極管部)をつなぐカップリングコンの配線
さらに
真空管ボード中央辺りのソケットピン(2系列各5列)を経由して−5V&±12V電源とトーンプリ入力信号を供給することにしたので細かい半田付け作業が続く、、
老眼鏡が必要なこの身にはちょっと辛い、千円で購入したハヅキルーペ模造品が必須な作業
配線が完了した段階で、、、仮組試験に続く2回目の音出し試験
今回は半分本番試験
うまく鳴ったので本体加工本格化の予定、、、
50BM8全段差動PP 中華アンプの回路
ちなみに、、、
温存した中華アンプの回路は
左右チャネルを加算増幅し、理想ダイオード回路で半坡整流している
左下のトランジスタの役割がイマイチ不明、、、対数変換も兼ねてるのかな〜?
さらに、
入力を一旦増幅してNF型でトーンコントロールしてる
だけど、、ググって得た知識からすると若干手抜き回路みたいな気が、、、
おまけで、、、こちらはオリジナルだけど±12V両電源&-5V電源回路
1個の24V電源からボルテーフォロワー4段重ねで仮想のグランドを作ってる。
メーター駆動回路(オペアンプx2、TRx1)、トーンコントロール回路(オペアンプx4)、両チャネル用-5V電源(4mA+α)を駆動しなければならないので1個だけのボルテージフォロワーじゃ心許なくて、、、
4回路入パッケージだった、、てのも理由ではある
この写真は既揭の全体回路図のなかで左下にひっそりいたのを拡大したもの
50BM8全段差動PP 内臓レイアウト検討
手元のACアダプターは「GetPower」という定格ラベル表示上では15.1V~24Vというあやふやなやつ
専用のDCプラグで電圧切り替えできるようなんだけどジャンク入手ゆえ望むべくもない
テスタで測ったら19.1V、ディフォルトみたい
で、出力電圧を測りつつ電圧制御回路らしきあたりを1KΩで手当たり次第アースとつないで制御用分圧抵抗を探し出した
基盤裏にパタンと接触しないように追加抵抗を半田付けして無事24V出すことに成功
で、プチ改造したアダプターの中身を含めて、シャーシ内配置を検討
トランス2台乗っけるので補強材のアルミLアングル棒をホームセンターで調達
・電源部(倍電圧整流&ヒーター用半坡整流)、平ラグにレイアウト
・オリジナルの基盤から金のこで切り出したトーンコントロール基盤
・メータ駆動&トーンコントロール用両電源基盤
・改造したACアダプター
の収まりをチェック中
50BM8全段差動仮組み&試験
ベルケさんの6BM8全段差動を中心に2〜3作例を参考にPTLで仕立ててみた。
ヒーター電圧が50V/1本なので2本直列でAC点火したけどヒーター/カソード間の絶縁性低下が問題なのかハムを拾うので直流点火に変更
2並列を逆方向に半坡整流する予定
左下は既設のトーンコントロール回路及びメーター駆動回路の電源回路
24Vアダプターからオペアンプを使って±12Vを供給するとともに、電力増幅段のマイナス電圧兼出力段のバイアス調整電圧もここから供給
左上は仕上がりのブロック図、グランドの取り回しもここで検討した
で、ブレッドボードで仮組、PTL倍電圧整流回路も同じブレッドボード上に
なかなか良さそう
オシロスコープの出力波形は、MacのAudacityのウェーブ生成機能で得た音声信号を外付けオーディオインターフェイスを介してアンプに入力して計測している
50BM8全段差動PP 製作準備 OPT確保
唐突だけど、、、もう1台別の中華アンプを確保していた
その名も
「Musical Angel "Meng" Mengyue•Mini-High End 5.1 Valve Amplifier」
不動品を4K円で入手した記憶があるけど、、、金額の記憶はあいまい
フロント2ch、リア2ch、センタースピーカー、サブウーファー各1ch、の都合6ch構成
なので6台のモノラルアンプが、双三極管(6N2)6本、五極管(6P1)12本の、都合18本の真空管で構成され、巨大な筐体に詰め込まれている
フロント(2ch)とセンター(1ch)は6N2による初段、位相反転段を経た6P1のプッシュプル構成
リア(2ch)は、6N2の片側を初段とする6P1のシングル構成
サブウーファー(1ch)は6N2による初段、位相反転段を経て6P1のパラプッシュプル(6P1を4本)
電源は2次側100Vの倍電圧整流で、6台のアンプ用にトランス含め2セット
不動の原因は電源スイッチの破損、、、直結したらあっさり鳴いてくれた
前列の6N2の下にある青色LEDが(6本も!)それなりの見栄えを醸し出してた
下記はググって入手したフロント/センター用PPアンプ部の回路図
当時の評判はあまり良くなかったらしい
上記回路図を見ると「ユニゲイン(もどき?)の反転増幅段」を通して反転信号を取り出している様子
なんかアンバランスなムズムズする回路だけど古典PPアンプには使われてたみたい
で、話は戻るけど、部品取りの観点から眺めると
・PP用出力トランス 4台
・シングル用出力トランス 2台
・倍電圧用電源トランス(2次側100V、6.3V3系統) 2台
・280V(倍電圧)整流基盤 2枚
・入出力端子 6ch分
・アルミ削りだしつまみ付き4連(!)ボリューム 1個
・アルミ削りだしつまみ付き2連ボリューム 1個
・(薄っぺらいけど)電源トランスカバー 2個
出力トランス2個入りカバー 3個
これを有効活用できたら¥4Kも安いっしょ
で早速PP用OPTを2個流用することにした